イーサリアムクラシック(Ethereum Classic)とは、通貨単位はETCの仮想通貨(アルトコイン)。
イーサリアムから分裂してできた通貨で、スマートコントラクトなどイーサリアムの能力を引き継ぎつつ、セキュリティ面が強化されたコインになります。
この記事ではイーサリアムクラシックのイーサリアムとの違いや特徴、現在のチャート相場、仮想通貨取引所の販売所での買い方・購入方法などを紹介していきます。
イーサリアムの今後の将来性についてもまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。
イーサリアムクラシックとは?
イーサリアムクラシック(Ethereum Classic)とは、名前からも想像できる通り、仮想通貨イーサリアムが分裂して誕生したコインになります。
通貨単位はETC。イーサリアムはETHなので、最後の1文字違いですね。
イーサリアムクラシックは、イーサリアムが分裂してできたということで、基本的な特徴はイーサリアムと同じ。
スマートコントラクトという取引情報に加えて、契約情報の記録も自動で行える優れた機能を持っています。
イーサリアムとの違いを簡単にいってしまえば、イーサリアムよりもセキュリティ面を重視して作られたコインとなっています。
イーサリアムクラシックの基本情報
通貨名 | Ethereum Classic(イーサリアムクラシック) |
通貨単位 | ETC |
リリース日 | 2016年7月20日 |
発行上限枚数 | 理論上無限 |
イーサリアムクラシックとイーサリアムの違い
イーサリアムは長い間、ビットコインに次いで時価総額2位の位置にもつけていた人気の仮想通貨です。
イーサリアムとは正確には「イーサリアムプロジェクト」というプラットフォームの総称のこと。
このプラットホームにおいて使用されるのが仮想通貨『イーサ(ETH)』なのです。
イーサリアムについては下記記事を参考にしてみてください。
-
イーサリアムとは?取引所(販売所)での購入方法・買い方と今後の将来性
イーサリアム(Ethereum)とは、通貨単位はETHの仮想通貨(アルトコイン)。 ビットコインに次ぐ人気を誇っている仮 …
しかし、2016年6月にハッキングで多額の資金が盗まれるという事件が起きています。
これはTHE DAO事件などと呼ばれており、イーサリアムのプラットフォームを使い『THE DAO』というトークンを発行した際に、この『THE DAOを経由してイーサリアムがハッキングされてしまったのです。
この事件をきっかけに、その対応として、
- ハードフォークというプログラムを大きく書き換える作業で事件をなかったことにしたコイン
- → イーサリアム
- 事件があったことを認めて、セキュリティ面を強化したコイン
- → イーサリアムクラシック
といった具合に技術者の間でも意見が対立して2つに分裂したのです。
なぜ意見が対立したのかというと、ハードフォークは中央集権的な介入であるとして、あくまで非中央集権的な暗号通貨を目指す一部の技術者はこれに反発。
ハードフォークを拒否して、自分たちで新しいプロジェクトをたちあげました。
その結果、誕生したのがイーサリアムクラシック。
過去の事件を省みて、安全性が重視されて作れている分、イーサリアムよりも拡張性は制限されたものとなっています。
ちなみに、ハードフォークとは互換性のないアップデートと捉えるとわかりやすいかと思います。
なので、イーサリアムとイーサリアムクラシックの違いをまとめると、
- イーサリアム
- 中央集権
- イーサリアムクラシックよりもマーケットは大きい
- セキュリティ面はイーサリアムクラシックよりも脆弱だが、拡張性は高い
- イーサリアムクラシック
- 非中央集権
- 一部の人たちによって作られたため、マーケットとしてはイーサリアムよりも小規模
- セキュリティ面が強化された分、拡張性は低くなった
といった具合になっています。
イーサリアムクラシックのチャート相場の変遷
イーサリアムクラシックはこれまでどのようなチャート相場の変遷をたどっているのか?
以下が、イーサリアムクラシック(ETC)/日本円(JPY)のチャートになります。
イーサリアムクラシックは2016年7月に公開された通貨ですが、その時の最初の値は80円~100円台を推移していました。
その後、2017年5月にニューヨークで開催された仮想通貨の大規模なサミット『コンセンサス2017』の影響さを受けて急騰。
調整局面はあるものの、そのまま上昇トレンドに乗っかり、2018年1月現在は4000円台を推移しています。
イーサリアムクラシックの時価総額
イーサリアムクラシックの時価総額は2018年1月現在18位でした。
現在は10位中盤を推移しているといった具合になっています。
イーサリアムクラシックの今後の将来性は?
イーサリアムクラシックの今後の将来性についてですが、イーサリアムクラシックは作られた経緯を説明した通り、一部のハードウォークの処置に反対した人達によって作られています。
そのためイーサリアムクラシックは、開発者の人数や資金調達など面を見て、現状はイーサリアムに比べればマーケットが小規模なものとなっています。
その証拠にイーサリアムが10万円以上の値で推移しているのに対して、イーサリアムクラシックは未だに4000円台。
公開されたのが遅いということもありますが、マーケットの規模が小さいのは、イーサリアムに比べると、今後の値動きを鈍らせる要因になるのではないかと考えられます。
とはいえ、長期で見ればまだまだ上昇トレンドなので、値上がりは十分に期待できます。
半減期目前、イークラを売るなら今日明日ですね!
しかし、長期で見るとまだまだ上げトレンドなのでロングもありですね!#btc #etc #イーサリアムクラシック #イークラ #EthereumClassic pic.twitter.com/JuPRyZQiLv— ワツヨ マイブームはイークラ (@watuyo_2) 2017年12月9日
チャートはイーサリアムの値動きに連動して動いている
とはいえ、イーサリアムクラシックは、基本的な性能はイーサリアムと同じになります。
そのため、これまでのイーサリアムクラシックの値動きは、イーサリアムの価格変動に大きく影響を受けて動いています。
以下がイーサリアム(ETH)と日本円(JPY)のチャートです。
2017年5月に急騰して、さらに2017年12月に再び急騰していますね。
チャートの上昇の仕方は、イーサリアムクラシックと全く同じタイミングで上昇していることがわかります。
そう考えると、イーサリアムが値上がりを続けていれば、イーサリアムクラシックもそれと同時に上昇を続けるのではないかと考えられます。
イーサリアムはE.E.A(イーサリアム使用のための企業連合)など、多数の大企業が注目している通貨なわけですから、その恩恵を受けるとなると、長期的に見ればイーサリアムクラシックの今後の将来性にも期待が持てます。
しかし、逆もまた然り。
イーサリアムが急落したら、その影響を受けて急落する可能性が高いです。
良くも悪くもイーサリアムの値動きに連動するというわけですね。
投資する際はイーサリアムの値をチェックするのがマストだと言えるでしょう。
イーサリアムとの差別化がポイントか?
しかし、ここまで見た限りだと、イーサリアムに対して、イーサリアムクラシックの優位性がそこまで見当たらないというのが正直なところ。
これは現時点でのイーサリアムクラシックがイーサリアムとほとんど同じ機能であるからによるもの。
ですので、今後、イーサリアムクラシック独自の機能が組み込まれるなど、イーサリアムとは違った需要を集めるようになるかどうかが、今後のイーサリアムクラシックの将来性のポイントになるところでしょう。
もしそうなったら、現時点での値が低い分、イーサリアムよりも大化けする可能性は考えられますね。
イーサリアムクラシック(ETC)の仮想通貨取引所での購入方法
イーサリアムクラシック(ETC)が購入できる仮想通貨取引所でオススメどころは、
- 『bitFlyer(ビットフライヤー)』
- 『coincheck(コインチェック)』※2018年2月現在、取引停止中
これらの仮想通貨取引所で日本円建てで購入することが可能となっています。
これらの仮想通貨取引所は国内でも最大手のところで、仮想通貨トレードを始めるなら、まず開いておきたい仮想通貨取引所になります。
口座開設は無料なので全て行っておいて、実際にイーサリアムクラシック(ETC)を購入する際は、その時の値や手数料な度を見比べて購入されるのがオススメです。
ちなみに、イーサリアム(ETH)の取り扱いもありますので、あわせて購入することも可能ですよ。
イーサリアムクラシック(ETC)の買い方は?
イーサリアムクラシック(ETC)の買い方は、どの上記の国内仮想通貨取引所を選んでも、
「販売所」
で購入することになります。
もう1つ取引所というのもあるのですが、販売所との違いは、
- 取引所:ユーザー同士が買い手と売り手になって直接売買を行う。
- 販売所:取引所自体が保有している仮想通貨を購入する。
というものになります。
現時点では、国内の仮想通貨取引所では、イーサリアムクラシックに関して販売所でしか取り扱いがないため、必然的に販売所で購入して保有する形になります。
購入方法は、それぞれの販売所より「イーサ(イーサクラシック、ETC)」を選択、数量を入力して「購入する」を押すだけで購入できます。
bitFlyerなら、以下のように「アルトコイン販売所」がありますので、そこのイーサ(イーサクラシック)を選択して、数量を入力して、下の「コインを買う」をクリックすれば購入できます。
イーサクラシックはETCなので、「(ETC/JPY)」の表記を確認して購入してくださいね。
数量は小数点単位で指定することができます。
コインチェックなら「コインを買う」から「ETC」を選択して、数量を入力したら、「購入する」をクリックすれば購入できます。
販売所からコインを購入する方法は、基本的にこんな感じでどこでも簡単にできます。
もちろん購入する際は、先に日本円のお金を入金しておく必要がありますので、入金しておきましょう。
以下、イーサリアムクラシックが購入できる仮想通貨取引所の説明を簡単にしていきます。
詳細はそれぞれの個別ページを参考にしてみてください。
bitFlyerは安心してイーサリアムクラシックの購入が可能
bitFlyer(ビットフライヤー)
取り扱いのある仮想通貨
- ビットコイン(BTC)
- イーサリアム(ETH)
- イーサクラシック(ETC)
- ライトコイン(LTC)
- ビットコインキャッシュ(BCH)
- モナコイン(MONA)
bitFlyer(ビットフライヤー)は2014年1月に日本国内で初めて設立された最大手の仮想通貨取引所なので、安心感やセキュリティ面が抜群で安心してイーサリアムを購入できます。
不正ログインなどで購入したイーサリアムが消失した際には、上限500万円までの「盗難補償サービス」もあります。
イーサリアムの取り扱いのほか、モナコインといったコインの取り扱いもあります。
coincheckならイーサリアムクラシック以外のコインも豊富
coincheck(コインチェック)
取り扱いのある仮想通貨
- ビットコイン(BTC)
- イーサリアム(ETH)
- イーサリアムクラシック(ETC)
- リスク(LSK)
- ファクトム(FCT)
- モネロ(XMR)
- オーガ(REP)
- リップル(XRP)
- ジーキャッシュ(ZEC)
- ネム(XEM)
- ライトコイン(LTC)
- ダッシュ(DASH)
- ビットコインキャッシュ(BCH)
coincheckはアプリの使いやすさナンバーワン、ビットコインの取引高ナンバーワンに輝いている今最も勢いのある仮想通貨取引所です。
こちらにも上限100万円までの「盗難補償サービス」があるので安全・安心。
またコインチェックはアルトコインの取り扱い銘柄が豊富なのも特徴でイーサリアムクラシック(ETC)、イーサリアム(ETH)はもちろん、そのほかにも他の仮想通貨取引所では取扱のない銘柄も多数取り揃えています。
※2018年1月26日に仮想通貨のNEMが流出してしまった事件により、2月現在、コインチェックは取引停止中となっています。
イーサリアムクラシックまとめ
今回はイーサリアムから分裂して誕生したイーサリアムクラシック(ETC)についてまとめてみました。
現時点ではイーサリアムとの十分な差別化が図れていませんが、中央集権型(イーサリアム)か非中央集権型(イーサリアムクラシック)かという違いもあり、今後、イーサリアムクラシックの方が脚光を浴びる可能性も考えられます。
機能性自体はイーサリアムと同じく柔軟性の高い優秀なものになっていますので、十分将来に期待がもてる通貨だと思われます。
イーサリアムクラシックが購入できる取引所